【大阪市在住のALS患者様・ご家族の皆様へ】介護保険の申請手順・自己負担割合・高額介護サービス費ガイド

公的支援

申請の流れ、所得と自己負担上限額・会社員の注意点・返金手続き

■ 1. 介護保険制度の概要とALS患者様の対象基準

介護保険制度は、日常生活の介助やリハビリ、福祉用具の給付などを受けるための制度です。通常は65歳以上が対象ですが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)は介護保険法上の「特定疾病」に指定されているため、40歳~64歳の方(第2号被保険者)であっても65歳以上(第1号被保険者)と同様に介護保険を申請・利用できます。

■ 2. 大阪市における介護保険 申請の4つのステップ

● 1. 区役所への申請:お住まいの区役所保健福祉課(介護保険担当)へ「介護保険要介護認定申請書」、マイナンバー情報、主治医情報を提出します。

● 2. 認定調査と主治医意見書:大阪市の調査員が自宅や病院を訪問し面接調査を実施。同時に大阪市から主治医へ「主治医意見書」の作成が直接依頼されます。

● 3. 審査判定・要介護認定:「介護認定審査会」で審査を行い、要支援1~2、要介護1~5が判定・通知されます(申請から原則30日以内)。

【注意】申請時期に関する実体験

制度上、判定結果は「原則申請から30日以内」に通知されることになっています。しかし、私自身は申請から結果が出るまでに3か月もかかりました。ALSは症状の進行が早い場合があるため、「動くのが少し大変になってから」ではなく、早めに申請を開始することをおすすめします。

● 4. ケアマネジャー選定・利用開始:居宅介護支援事業所のケアマネジャー(介護支援専門員)と契約し、ケアプランを作成してサービス利用を開始します。

■ 3. 介護保険の「自己負担割合」とその判定基準

サービス利用時の自己負担割合は「1割」「2割」「3割」のいずれかです。
・40歳~64歳の方(第2号被保険者):所得にかかわらず一律「1割負担」となります。
・65歳以上の方(第1号被保険者):本人の合計所得金額や世帯収入に応じて判定されます(例:合計所得160万円未満は1割、160万円~220万円未満は2割、220万円以上で一定以上の収入がある場合は3割)。

■ 4. 月額自己負担上限額(高額介護サービス費)と会社員の注意点

1ヶ月の自己負担額の合計が所得に応じた「上限額」を超えた場合、超えた額が戻る「高額介護サービス費」制度があります。

所得区分世帯および所得の状況月額自己負担上限額
現役並み所得(1401万円~)課税所得690万円以上(年収約1,401万円以上)など140,100 / 世帯
現役並み所得(770万円~)課税所得380万円以上(年収約770万円~1,401万円未満)93,000 / 世帯
現役並み所得(380万円~)課税所得145万円以上(年収約383万円~770万円未満)44,400 / 世帯
一般(一般的な課税世帯)世帯員が市民税課税で、上記以外の世帯(標準的な世帯)44,400 / 世帯
住民税非課税世帯世帯全員が市民税非課税(公的年金等収入80万円以下等)24,600 / 個人
【重要注意】会社員の方は「自己負担上限額がしばらく高額になる」点にご注意ください!
介護保険の所得区分判定は、前年の所得に基づき毎年6月に発行される「住民税決定通知書(課税証明書)」の課税所得を根拠とします(毎年8月に負担区分を更新)。
そのため、ALSの発症や病状進行に伴い、休職・退職・大幅な減収となった場合でも、直近までフルタイムで勤務されていた会社員の方は「前年の高い給与所得」をベースに判定されてしまいます。その結果、収入が減少した後も上限額が「44,400円」や「93,000円」といった高い区分のまま一定期間(最大で翌年7月まで)推移するため、資金計画に注意が必要です。

■ 5. 高額介護サービス費の「返金(支給)」の仕組みと手続きの流れ

● 返金の仕組み:サービス利用月は一旦事業所へ通常(1割等)の自己負担額を支払います。月額上限を超えた差額が、後日大阪市から指定口座へ「還付(返金)」されます。
● 申請の手続き:初めて月額上限額を超えた月から約2~3ヶ月後に、大阪市から対象者へ「高額介護サービス費支給申請書」が郵送で届きます。必要事項と振込口座を指定して区役所へ提出(郵送可)します。
● 初回手続きのみでOK:一度申請手続きを完了して口座を登録すれば、2回目以降に上限を超えた分は自動的に指定口座へ口座振込されます(毎月の申請手続きは不要です)。

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