すべてのALS患者が未来の治療法開発の力になれる~ 日本ALSコンソーシアム(JACALS)の取り組みと研究成果 ~

情報

【概要】

JACALSは、特別な新薬治験のように厳しく限定された条件に縛られることなく、「ALSと診断された患者さんであれば誰でも参加し、研究に直接貢献できる」画期的な多施設共同臨床研究ネットワークです。皆様から寄せられるデータや試料が、未来の治療法を生み出す大きな原動力となっています。

■ 1. 誰もが無理なく研究に参加できる「JACALS」の仕組み

JACALS(Japan ALS Consortium)は、全国の大学病院や専門医療機関が連携し、ALSの病態解明や遺伝子解析、バイオマーカーの発見、新薬開発を目指して立ち上げられた研究組織です。

  • 誰でも研究に貢献できる

一般の新薬治験のような厳格な適応条件(発症からの経過年数や特定の呼吸機能数値など)がなく、ALSと診断を受けた患者さんであればどなたでも登録し、研究に貢献することができます。

  • 負担の少ない継続調査(3か月に1回の電話確認)

参加登録の際の通院(説明・同意と少量の採血)を終えた後は、3か月に1回の電話聞き取りによって日常の症状変化(ALSFRS-R:機能評価スケール)を確認する方式です。頻繁な通院の負担をかけず、在宅や転院先からでも継続して研究に参加できます。

  • 遺伝子異常のフィードバック(結果開示)

提供いただいた血液をもとに遺伝子解析を行い、病因となる遺伝子変異が特定された場合、ご本人が希望すれば主治医を通じてその結果を教えてもらう(開示を受ける)ことが可能です。ご自身の病状への理解を深める手がかりにもなります。

■ 2. 患者様の協力が生み出した最新の主な研究成果

全国の患者様から寄せられた臨床データやバイオバンク(血液・DNA等)により、世界的に重要な成果が次々と発表されています。

最新の研究成果内容と意義
日本人特有の遺伝子背景の全貌解明SOD1、FUS、TARDBP、C9orf72等の遺伝子変異頻度を確立。さらに症状進行に関わる修飾遺伝子(TTN等)や新たな関連遺伝子(ACSL5、FGF1等)を特定しました。
病態分類と治験デザインの進化進行パターンの解析により、治験において「薬の効果が正しく評価できる患者群」を抽出・定義することが可能になり、世界の臨床試験の精度向上に大きく貢献しました。
iPS創薬と新薬臨床試験への結実患者様の試料から作製されたiPS細胞による創薬スクリーニングや、期待の新薬(ボスチニブ等)の治験における対照データとして、実用化を強力に後押ししています。

■ 3. あなたのデータが未来の医療を創る

JACALSを通じて集められるデータや試料は、現在も国内外の最新研究や新薬開発の現場で極めて貴重な資源として活用されています。患者さんお一人おひとりのご協力が、ALSの克服に向けた確かな架け橋となっています。

  • JACALS公式WEBサイト: https://jacals.jp/ (参加医療機関一覧や最新の研究論文をご覧いただけます)

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